上下歯の接触と顎引き姿勢によるエラ張り

皆さんこんにちは、院長の粟津です。
今回わたくしが紹介するのは医学的、物理的な視点からみるエラ張りの機序です。

エラ張りについて

まずエラ張りと言っても骨性のものと、筋性のものに分けられます。
筋性のものは咀嚼筋の一つである咬筋の発達によります。(咬筋肥大症) 

この筋の肥大はエラ張り、お顔の横幅の増大に直結します。

 

なぜ筋肥大につながるか?

ではどのようなことをすると筋肥大につながるか?簡単に言えば筋トレです。
筋トレとはどのような行為が該当するかというと、過度な咀嚼回数、くいしばり,歯ぎしり、ガムを噛むなど、とにかく使う事です。
この筋の張力と咬合力(自重~100㎏前後)により骨自体にも変形を及ぼし、リモデリング(代謝)されます。


さらに顎関節内(下顎頭)に咬筋を支配する咬筋神経が取り巻く為、上下歯の接触による顎関節内(咬筋神経)への圧迫(刺激)はさらなる咬筋の緊張と肥大をもたらします。

歯の接触癖でTCH(上下歯列接触症)

また現在、歯科領域でも警鐘を鳴らしているのが歯の接触癖でTCH(上下歯列接触症)です。
1日の歯の接触時間のボーダーラインがあり、15分~20分以内でないとこれに該当します。

これは癖の言われますが、はっきり言って病気です!
見た目も悪くなりますが、プラス肩頚のコリ、顎関節症、自律神経の乱れと種々の症状を引き起こします。

少しそれましたが、まとめると上下歯の接触によるエラ張りの機序の中には 神経,筋,骨が医学的(解剖学的)に関与していることがわかっています。

ストレートネックについて

次に顎引きによる機序ですが 顎を引いた姿勢ですと頸椎前湾の減少(ストレートネック)を引き起こし、前述しました上下歯の接触が起こりやすい状態になります。

黒線は当院でもアドバイスさせて頂いておりますカンペル平面(咬合平面)で、この線が地面と平行位が頸椎の弯曲と歯の接触を起こしにくい姿勢になります 実際にやって頂くと分かり易いです。
また、顎を引くと顎位(顎関節)は前方に移動(誘導)され、切端咬合気味になります。

切端咬合

切端咬合は通常の咬合よりも物理的にエラ張りになりやすいです。
ではなぜか? 歯と歯の接触面積が大きければその分力は分散しやすいですが切端咬合の場合 力が歯と歯の接触(力)が点でかかるためより負荷も大きく、やはり力は横へ逃げていきます。 
つまりエラ張り(不正咬合)と姿勢(S字湾曲)の関わり合いは強く、 噛みあわせの調整には全身の所見(ゆがみ)を診る必要があり、安定と良いリモデリングへの誘導には必要不可欠です。

 

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