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顎関節症はエラや歪みにつながる
いわゆる顎関節症の主な症状として‥
- 両側または片側の顎関節部の疼痛
- クリック音などの関節雑音
- 開口障害や下顎の運動障害 など
が挙げられます。
顎関節症になると、咀嚼筋の緊張→エラ、フェイスラインが広がってしまい、また開口時に下顎が左右に偏位→顔のゆがみにつながるのです。
2種の顎関節症
このような顎関節症を大別すると
①咀嚼筋(咬筋、側頭筋、内側翼突筋、外側翼突筋)に問題がある、筋性の顎関節症
②顎関節部に問題がある、関節性の顎関節症
の2タイプあります。
顎関節症の主な原因
咬合(噛み合わせ)の異常が顎関節症の主原因とされてきた時もありましたが、今は複合的に上下歯列の
接触癖、
歯ぎしり( ブラキシズム)や、
くいしばり(クレンチング)
が強く関係していると考えられています。
さらに頭頸部の不良姿勢、片側咀嚼や頬杖をつくといった癖なども関連しています。
顎関節症との強い関係とは
歯の接触癖、歯ぎしり( ブラキシズム)や、くいしばり(クレンチング)により咀嚼筋が過度に緊張すると、筋内圧の上昇に伴い自由神経終末の感作(痛みの過敏性)、循環障害からの発痛物質の産生が咀嚼筋に痛みを生じさせます。
それらの痛みの刺激は交感神経の興奮を起こし、新たな筋緊張と循環障害が生じて痛みが増大するという悪循環となってしまい、同時に筋肥大からエラ張りしやすくなります。
また、不良姿勢、例えばパソコンやスマホを使用中に頭頸部を前方位に突出させた状態を続けると、舌骨下筋群が舌骨を、舌骨上筋群が下顎を下方に引き下げることになります。
すると、この力に対して反射的に咬筋や内側翼突筋の緊張が高まり、くいしばりを引き起こします。
そして、咀嚼筋の過度の緊張によって顎関節部に負荷がかかり続けると、関節包炎、滑膜炎といった顎関節痛障害や、関節円板障害が発生し、最終的には変形性顎関節症という骨や軟骨の器質的破壊に至ってしまいます。
原因の改善について
筋性の顎関節症には歯の接触癖、歯ぎしり( ブラキシズム)や、くいしばり(クレンチング)によって活動が亢進した咬筋、側頭筋、内側翼突筋の緊張を除去する事で痛みや開口障害を改善出来ます。
関節性の顎関節症にも、上記の筋の緊張を取ることがまず必要ですが、
それに加えて関節円板の前方転位による開口障害や関節雑音に対しては、外側翼突筋にアプローチする必要があります。
ここで、外側翼突筋は関節円板に停止する上頭と下顎頭に停止する下頭からなります。
下頭は開口運動時に下頭を前方に動かすのに対して、上頭は噛み締めた際に活動します。
そのため、くいしばりが強いと、外側翼突筋上頭が関節円板を強く引っ張り前方転位させるおそれがあります。
その結果、開口時に関節円板が引っかかりクリック音が出たり開口制限などが出てしまうのです。
外側翼突筋の緊張が取れると関節円板の前方転位が改善して、関節雑音は小さくなり開口障害や運動障害の改善も期待できます。
当院では
当院では鍼を顎関節の前方に刺し、低周波通電を行ない咬筋と外側翼突筋に刺激を加えることで対応しています。
咬筋の緊張を取り食いしばりにくい状態を作ることで顎関節の負担を除去し負の連鎖を止めることが出来ます。さらに、もっと深くにある外側翼突筋にも刺激を与えることで、関節円板の前方転位による運動障害やクリック音を抑制していくことでお顔の歪みや左右差にも効果が出てきます。
顎関節症の改善により、咀嚼筋の緊張や1、日2,000~3,000回動かされる顎関節の動きの癖が軽減できるので、お顔のエラ張りや左右差などのゆがみも取っていけるのです。