今回は11月19日に神奈川歯科大学付属横浜クリニックにて開かれた横浜歯科漢方研究会の「歯科で使ってほしい漢方薬」に、総院長、鍼灸師チームの奥野、木佐貫、古明地で参加してきました。
プログラムは横浜薬科大学の石毛先生の「歯科で使ってほしい漢方薬」と同大学の瑜先生の「舌で選べる漢方処方」が主題で、併せて平成横浜病院の品川先生の「口腔乾燥症を伴う口渇における五苓散の有用性と、田中薬局の田中先生の「歯科漢方処方7方剤を中心とした服薬指導の勘所」を学んできました。
勉強会の内容
13:00〜17:00近くまで、みっちり久しぶりに学生気分での座学でした。
鍼灸師チームでの参加だったので、東洋医学的な思想はよく理解できますが、お話に出てくる薬剤のお話は初めて知ることばかりだったので非常に興味深い話ばかりでした。
歯科医師の先生が中心の研究会で、講演の先生方からも、何度もお話に出ていた言葉は、歯を診て全身を診られるようにと言うメッセージを繰り返されていました。。
漢方処方は、歯科領域においては、口腔内の疾患に保険適用として7つの漢方方剤が適応になるそうです。
参考に、7つの方剤にあてはまる疾患とは、口内炎、口腔乾燥症、味覚障害、口臭、舌痛症、顎関節症、抜歯後処置、歯周疾患、口腔がん、口腔不定愁訴などです。
これらを対象に漢方を利用することで歯科領域だけでなく、全身的な健康を増進していくのが、この研究会の目的でもあるようです。
本治と標治と聞いて何を表しているのかわかりますか?
東洋医学的な言葉ですが、皆さんは、本治と標治と聞いて何を表しているのかわかりますか?
本治とは、いわゆる根本治療で、標治とは臨床的症状に対する治療を表します。
また、証、例えば、虚証、実証など聞いたことはありますか?
簡単に言うと、その人がもつ体質的な要素を示します。
漢方医学では、診断に望診、聞診、問診、切診など四つの要素を中心に診ていきます。
これらを用いて、画像や血液検査をしなくても体の状態を読み取ることが出来るのです。
体力、冷え、食欲、浮腫み、熱感などなど様々な項目もみながら証を見立てていきます。
漢方の処方には四診や証立てはとても重要なことです。
感想
今回勉強会では、更年期障害と舌痛症を主題にメカニズムや漢方処方の説明をされていました。
また、望診という、目で見て読み取る診断である舌診について詳しくスライドをみながら証立てをしていき、漢方処方の選択の仕方をお話されていました。
私たちも日々施術させて頂いていて、みなさんそれぞれの個性や特徴があるように、舌も形態、質感、色など判別する要素が様々です。
舌にも、個人情報がたくさん、笑、その方の生活リズム、性質や性格が結構見抜けてしまいます。
東洋医学の世界にも興味ありありの方は鍼灸師チームに聞いて下さい、笑。
さつまでは医学的な根拠を基に施術しているので、あまり陰とか陽など東洋的な思想感はないですが、でもやはり自然界のパワーのすごい所もたくさんあります。
現代において、西洋医学的な概念は第1選択肢ですが、なるべく体のリスクが少なくて、ノンケミカルで、しかし、カラダにいいことがたくさんできるのは東洋医学の醍醐味であり、
先進医療と併用していけばますます健康が守られるのではないでしょうか?