さつま研修会レポート vol.1 「頭蓋と骨盤」

さつま研修会レポート vol.1 「頭蓋と骨盤」

今回はイレギュラーな症例の考察を行いました。

30歳 女性 顔の歪みが気になり来院。

①左顎関節はたまにカクカク音がする。右顎関節に違和感を感じる事があるとのこと。

②セファロスタンド軟組織検査。
右目落ち。右口角 上方転位。左口角 下方転位。

③顎軌道は右の側方強調の右ずれ。

④触診の結果。
左側頭骨前方偏位。
右側頭骨後方偏位。

この症例について検討していきたい。

「顎軌道は右の側方強調の右ずれ」なので、右噛み癖があり右作業側、左平衡側である事がうかがえます。

「左顎関節はたまにカクカク音がする。右顎関節に違和感を感じる事があるとのこと。」から、右顎関節の運動制限があり、左顎関節の動きが大きくなっています。

咬合様式としては、側方強調の動きが出やすい犬歯誘導であると思われます。

右噛みで顎軌道が右の側方強調の右ずれがあるため、お顔は左側が上下に間延びしやすく、右側は押しつぶされたようになりやすいのです。

その結果「右目落ち。右口角 上方転位。左口角 下方転位。」となってしまっています。

触診の結果、左側頭骨前方偏位(FS)、右側頭骨後方偏位(BS)が見られます。「顎軌道は右の側方強調の右ずれ」により側頭下顎関節に負荷がかかり側頭骨(乳様突起)の回旋がかかっていることが考えられます。

側頭下顎関節のある側頭骨には、長い縫合分の骨弾性、骨のたわみがでます。

側頭骨は縫合が長いこともありたわみ量が大きく、たわんだ癖がたわんだ顔面作ることになります。

ただし、側頭骨だけの矯正で治そうと思っても難しいです。

ロベットブラザーズの兄弟椎の考え

 図説 AKのテクニック(エンタプライズ刊)より

 ロベットブラザーズの兄弟椎という歪みのパターンがあります。

 これは、上部脊柱と下部脊柱は同期的に機能しているということを言っています。

 例えば、環椎が右側へ回 転ずれば、第 5腰椎も右側に同方向に同期的に回転する。しかし、 “同方向同期”は軸柱と第4腰椎、第3頚椎と第3腰椎までで、 このポイントを境界として、 “反対方向同期”に変わる。

 ‥‥というパターンです。簡単にいうと、上にある頚椎が歪めば、下にある腰椎も代償的に歪むというパターンが認められるというものです。

 さらにいうと、「後頭骨」と「仙骨」、「側頭骨」と「腸骨」、「蝶形骨」と「尾骨」というように頭蓋と骨盤とも同期的な連動があるのです。

顎関節は「側頭下顎関節」と言い、側頭骨に下顎の骨がぶら下がるような関節構造になっています。

開口時の作業側、平衡側で歪み出るので整える必要があります。

また、その側頭骨と骨盤の腸骨とは、連動した関係となるのです。

 すなわち、顎関節の歪みが側頭骨に影響を与え、骨盤の腸骨にも歪みを生じさせる。あるいは、骨盤の腸骨の歪みが側頭骨に影響を与え、顎関節症や顎関節の歪みを引き起こすこともありえる、ということです。

そして、顎関節に歪みがあると、顎位や咬合にも影響が出てしまいます。この顎位や咬合のズレはお顔の審美性を損なう原因になります。

 したがって、お顔の審美正を回復するには頭蓋から骨盤まで整えて行く必要があります。

顎軌道の動き、骨盤の歪み、側頭骨(乳様突起)の回旋、この3つが審美に影響しているのです。

本症例の問題点は‥側頭骨と骨盤の腸骨との同期に関してにあります。

骨盤は右腸骨前方偏位が多いのですが、本症例では右側頭骨後方偏位になっており、側頭骨の偏位と合致していない。どう考えるかが問題になります。

今回症例では顎軌道も右の側方強調の右ずれがあり、お顔の歪みが大きく出てしまっています。

一般に、立位になると右の骨盤が下がり右腸骨前方偏位に、左の骨盤は上がっている方が多いです。右脚に荷重がかかるような歩きになるからです。これは右にある4~5kgの肝臓の重さに依るところが大きく、このように内蔵の配置にも現れていますが、人の身体はもともと左右対称では無く歪み易いのです。

積み木に喩えてみます。積み上げる際に1つ右にズレたら、バランスをとるためにその上には左にズラして乗せる必要があります。

 ジグザグにバランスをとるのです。

 人の身体も、喩えば右の骨盤が下がれば左の肩が下がるようにバランスをとっています。

これを代償パターンと言います。

代償パターンは顎位にも及び、代償が大きいとお顔の歪みにも繋がっていきます。

この代償パターンがうまく機能していないとさらに歪みが大きく出て機能面も損なってしまいます。

積み木を延々と右に積んでいたら、いつか倒れてしまいます。倒れないようにするには不自然に固定しないといけません。

 右の骨盤が下がって、さらに右の肩が下がって‥と続く不自然な歪みを非代償パターンと言います。

このような場合は脊椎の側弯が目立ってしまっている方も多く、筋膜の動きに左右差が出てしまい身体や顎の機能までも損なわれて大きな歪みが出てしまうことが多いのです。

当然、お顔の筋膜も引っ張られて左右差が出てしまいます。

本症例では、非代償パターンで大きな歪みが顎軌道を始めお顔に出てしまっている可能性が高いです。

骨盤が右に大きくと下がり、肩も右下がり、顎軌道も右になっている事が考えられます。脚も右の短縮が目立つタイプです。

原因として側弯や骨盤・股関節部の運動制限も考えられますが、他にも歪みに大きな影響を与えるのが、足の裏の3つのアーチや立ち方です。支持基底面と重心線で安定性が決まるのです。

足の裏には3つのアーチがあり、3点でショックアブソーバーの役割をして身体を支えています。

前重心になると横アーチが潰れ、前後2点で身体を支えることになり全身に負担がかかります。するとバランスを取るために足の外側に体重がかかる小指体重となってしまいます。

前重心・小指体重では歩く時も足関節が底屈しやすく、「距骨(きょこつ)」が不安定になってしまいます。

距骨の上に全身の各部位「脚→骨盤→背骨→頭蓋骨」はあります。つまり前重心・小指体重により距骨が歪むことで、全身のバランスが崩れていきます。

そのような前重心からもう少し踵側に重心を乗せた後ろ重心に、小指体重で外に広がった重心を中心にと戻していく必要があります。

従って、側頭骨の矯正だけでなく、全身を支える土台の距骨から調整を行い、合わせて骨盤調整を行うことで、お顔の歪みの原因を除いてアンチエイジングの顎位を作っていく必要があります。

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