ストレートネックとは
本来頸椎(首の骨)は、30〜40度の湾曲があります。それが、長い間の姿勢の崩れや頸椎の疲労などによって、その湾曲がストレート=まっす になってしまう状態をストレートネックといいます。
『ストレートネック』になると、頭部の重心が前に移動してしまうために、頭を首の筋肉だけで支えなくてはならなくなります。結果、筋肉が緊張し、慢性的な首の痛みや肩こりなどの症状が現れます。症状が進行すると、首の神経を傷め、頭痛・片頭痛、手足のしびれ、めまいなどを惹き起こすとがあります。厄介なことにお薬では改善しません。
長時間うつむき姿勢でパソコンを操作するなどのデスクワークはストレートネックの大きな要因です。そもそも同じ姿勢を1時間以上続けることは身体によろしくありません。
耳・肩・腰骨が一直線状に並ぶような座り方が良いです。かなり浅い座り方になると思います。
肘掛けは案外邪魔になるケースが多いです。
壁を使ったストレートネックのセルフチェックとは?
では、あなたが「ストレートネック」になっているかどうか、セルフチェックしてみてください。方法は簡単です。壁を使って確かめることができます。
まずは壁を背に、あごを引いてまっすぐに立ってみましょう。このとき、頚椎の湾曲角度が30〜40度の人は「後頭部・肩甲骨・お尻」の3カ所が壁につきます。この3カ所の内、後頭部が壁につかない状態になった場合、「ストレートネック」の可能性が高いと考えてください。
悪い癖(前傾姿勢)を治して再発を防ぐ
より改善効果を得るために、頭と首を前に出す(前傾姿勢)という悪い癖を改めましょう。
根本原因を解消しないかぎり、体操をいくらやっても効果が半減してしまうとのことです。
ストレートネックを招く3つの悪い癖とは
ストレートネックを招く悪い癖を3つご紹介します。
悪い癖その1 ~スマホ使用時の姿勢~
スマホや携帯電話を使うとき最も注意が必要です。
うつむいて画面を見ることで、頭と首を突き出してしまう姿勢となり、ストレートネックを助長する一因となるのです。
【対策】
スマホや携帯電話の本体を顔の高さと同じくらいに上げれば、ストレートネックを予防できます。
スマートフォンなどを使用するときは、操作している手のほうの脇の下に、反対の手の握りこぶしを入れてみてください。
こうすると、本体を持ち上げている腕が疲れるのを防げる上に、画面を顔の高さの位置にキープできます。
悪い癖その2 ~高すぎる枕~
毎晩、高い枕で寝ていませんか?
高い枕で寝ることで、首や肩の筋肉が緊張し、こりや張りを招きます。
【対策】
できるだけ枕の使用をやめて、あおむけで寝てみましょう。
これまでに高い枕を使っていた人なら、これだけで首こりや痛みがすぐに治ってしまう可能性があります。
ストレートネックの人は、枕がないと違和感や、強い不安感を持つ方も少なくないでしょう。
枕なしに慣れてしまえば、かえって、そのほうが調子がよいと気づくでしょう。
悪い癖その3 ~カバンの持ち方~
ショルダーバッグや手さげカバンを、いつも同じ側で持っていませんか?
左右どちらか一方への偏った負担が、首や肩のこりを招いてしまいます。
【対策】
一番いい対処法は「リュックサック」を使用すること。
しかし、ファッションに合わない場合もあるでしょう。その場合は、一方への負担を減らすために、こまめに左右に持ち直すことがお勧めです。さらに斜めがけするのも良いでしょう。
予防が第一
ストレートネックは一度形成されると簡単に元には戻りません。
治療はケースバイケースで、運動療法、器具を使って首を牽引、整体・マッサージ、電気治療など様々な方法がありますが、コレという決め手はありません。中には数週間で改善することもありますが、もともと長い時間で形成されたものですから、短期間で元には戻らないのです。
症状によっては筋肉の緊張を緩めるお薬を内服したり、重症のケースでは外科的処置が必要になることもあります。