舌頭蓋と全身のつながり
筋膜について
さつまの矯正では頭蓋と骨盤仙骨部の矯正をメインとし、全身の歪みを取っていきます。その際、重要となるのがfaciaいわゆる筋膜という組織です。筋肉は筋膜という薄い膜に包み込まれ、筋膜に包まれた筋肉は、さらにグループごとに筋膜に包まれています。筋膜はウェットスーツのように体全体に張り巡らされ、表層から深層まで立体的に包み込むため、組織を支える第二の骨格であるといわれています。この筋膜は柔らかい組織なので、委縮・癒着(ゆちゃく:からまる、くっついてしまうこと)しやすい特徴があります。この筋膜の委縮や癒着が時にコリや痛みを招き、筋肉の柔軟性を損なう原因になります。
筋膜自身はコラーゲンでできており、85%が水分です。
水分の枯渇やストレス、同じ姿勢での長時間作業(パソコンやデスクワークなど)、筋肉の柔軟性の低下などにより、筋膜同士が癒着してしまい、筋肉自体の動きを阻害してしまいます。
筋肉がスムーズに動くためには、筋膜の滑りの良さが必要です。筋膜リリースを行うことにより、筋肉の柔軟性を引き出し、関節の可動域を拡大します。そしてこの筋膜は、その主要な役割と深さに応じて互いに”線”でつながり合い、影響を及ぼし合っているいくつかのラインに分類できます。このラインをアナトミートレインといいます。
◆深層フロントライン(Deep Front Line;DFL)
ここでは、体の内部に存在している、縁の下の力持ちである深層フロントライン(DFL)を見てみましょう。
◆深層フロントライン(DFL)の特徴
DFLは複雑に分かれており、大きく分けて前部・中部・後部ラインの3つに分けられます。
①DFLは足底の深層から起始し、下腿後面、大腿内側、骨盤を通り、脊柱の前面を上行し、頭蓋骨底と咀嚼筋(顎)まで走行して身体筋膜構造の『中心(コア)』を形成。
②足アーチや股関節と密接に関わっており、大腰筋や腰方形筋による腰部のサポート、頸部のバランスとも関係が深い。
③体幹では自律神経節と密接に関わっており自律神経のバランスに関与している。
運動(スポーツ)などの主動筋にはなりえず、内部にて補助的な役割を担うに留まる外面からは全く見えないラインですが、生きていく上で欠かせない働きをしているのがこの深層フロントラインです。横隔膜から胸膜・心膜・縦隔、斜角筋、咽頭収縮筋(食道)、舌という流れで繋がっている中部ラインと、横隔膜の前方から胸横筋、舌骨下筋群、内側翼突筋・咬筋・側頭筋という流れで繋がっている前部ラインは顎顔面の歪みに大きな影響を与えるラインです。
下顎骨は、内側翼突筋と咬筋で形成されたスリングで支えられ、頭上をループのように超える側頭筋由来の筋膜で安定しているので下顎骨の安定のためにはDFLの全身調整が必要です。
とくに、内側翼突筋は頭蓋の中心部でシャーシとなっている蝶形骨と繋がり、筋膜のヨレは蝶形骨を引っ張り顎顔面全体の歪みにつながります。
従って、顎顔面部の歪みを矯正する上でDFLに沿った矯正が有効となります。さつまの全身矯正では足底〜股関節・骨盤〜大腰筋・腰方形筋〜顎関節・咀嚼筋・蝶形骨と、この重要なディープフロントラインがに沿った施術が出来るのです。そして、セルフケアとしてディープフロントラインの端についている舌トレで歪み防止セルフケアをしていけます。
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