顔のたるみというと、年齢や重力のせいだと考える方が多いのではないでしょうか。もちろんそれらも大きな原因ですが、実は多くの方が「良いこと」だと思って続けている、ある習慣がたるみにつながっている場合があります。
この記事では、顔がたるむ一般的な原因を整理したうえで、あごの専門家の視点から見た「意外な原因」と、その仕組みをわかりやすく解説します。
顔がたるむ主な5つの原因

1. 加齢
最もイメージしやすい原因です。年齢を重ねると、皮膚の弾力が低下し、肌のハリを支えるコラーゲンやエラスチンという成分も作られにくくなります。その結果、皮膚にたるみが出てきます。
2. 重力の影響
重力は、顔を常に下へ引っ張る力として働いています。長い年月この力を受け続けることで、顔の組織が下に引っ張られていきます。加齢と重なることで、たるみの進行が早まることもあります。
3. 生活習慣
睡眠不足、喫煙、飲酒、過度なストレスなど、体に負担のかかる生活習慣は、顔がたるみやすくなる要因になります。
4. 紫外線(日焼け)
強い紫外線を長期間にわたって浴び続けると、皮膚の弾力が損なわれ、顔のたるみを引き起こすことがあります。
5. 遺伝
顔のたるみには、遺伝的な要素も関わっています。家族に同じような悩みを持つ方がいる場合、遺伝が影響している可能性があります。
たるみの意外な原因は「あご引き」

写真を撮るとき、無意識にしていること
証明写真などで、少しでも顔の印象を良く見せたいとき、多くの方があることをします。それが「あごを引く」という動作です。
日本では昔から「あごを引きなさい」とよく言われてきました。実際に、あごを引いた方が見た目の印象が良くなるのは事実です。しかし、あご引きが強くなりすぎると、実はデメリットもあるのです。
下を向く時間が長い現代の生活
最近は、スマートフォンやパソコン、ゲームなど、下を向いて過ごす時間がとても長くなっています。電車の中でも、ほとんどの方が下を向いて画面を見ているのではないでしょうか。こうした生活の中で、知らず知らずのうちにあごを引いた姿勢が習慣になっている方が少なくありません。
あご引きが顔のたるみにつながる仕組み

下あごが後ろに回転し、顔を下へ引っ張る
あご引きが強くなると、下あごの骨が後ろ向きに回転するようにずれていきます(後方回転)。すると、顔全体を下へ引き下げる力が働くようになります。
その結果、顔全体のたるみはもちろん、ほうれい線などのシワや、顔が縦に長く見える「面長」の印象が出てきてしまいます。
舌の位置が下がり、呼吸や飲み込みにも影響
下あごが後ろへ、そして下へと下がると、舌も一緒に下がってしまいます。舌が下がることで、食べ物を飲み込みにくくなったり(嚥下障害)、いびきをかくようになったりすることがあります。
さらに、空気の通り道である気道がふさがれやすくなり、呼吸が浅くなってしまうこともあります。
このように、昔から良いとされてきた習慣が、思わぬデメリットを生んでしまうこともあります。日頃から、あごを引きすぎていないか意識してみることが大切です。
当院のアプローチ

当院では、後ろ向きに回転した下あごに対し、下あごを引き出すようにして位置を整える技術を、ゆがみ・小顔ケアの基礎として取り入れています。施術はお一人おひとりの症状やお悩みに合わせて調整しています。
まとめ
顔のたるみには、加齢、重力、生活習慣、紫外線、遺伝といった一般的な原因に加えて、「あごを引きすぎる」という意外な原因が隠れていることがあります。あご引きが強くなると下あごが後ろへ回転し、顔を下へ引っ張る力が働くことで、たるみやほうれい線、面長の印象につながります。さらに舌の位置が下がることで、いびきや呼吸の浅さなど、体の不調にも影響することがあります。
スマートフォンやパソコンを使う時間が長い方は、下を向きすぎていないか、あごを引きすぎていないかを、ときどき見直してみてください。日々の小さな意識が、たるみにくい若々しい印象づくりにつながります。